新型コロナウイルスの流行は数ヶ月程度に及ぶと考えられています。
この間、食料品を買う機会はありますが最低でも2週間分の食料品を備蓄しておくと安心です。
そこで「新型コロナウイルスに備えた家庭用食料品備蓄ガイド〜食料品備蓄チェックリスト〜」を紹介します。ぜひ参考にしてくださいね!
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新型コロナウイルスとは
新型コロナウイルスとは、動物、特に鳥類に感染あるいは保持されているコロナウイルスが人に感染し、人から人へと感染したものと考えられています。
人が今まで遭遇したことのないタイプであることから、誰も免疫を持たず、世界的な大流行(パンデミック)となっています。
新型インフルエンザの際は、日本でも、約3,200万人(人口の約25%)が感染し、約17~64万人が死亡するおそれがあると想定されていたので、新型コロナウイルスの感染防止が急務となっています。
新型コロナウイルスの力は?
現時点での感染力はインフルエンザウイルスより強めで、致死率も高くなっています。
- 致死率:2〜3%
- 感染者1人からうつる人数:1.4人〜2.5人
- 潜伏期間:1〜12.5日ぐらい
※WHO、厚生労働省の資料をもとに作成。数字は変動する可能性あり。
どれくらい重症化する?
寝るや咳などの症状が出た人のうち、2割ぐらいの人が重い肺炎などになる。
年代別〜新型コロナウイルスによる致死率
- 0〜9歳:0%
- 10〜39歳:0.2%
- 40〜49歳:0.4%
- 50〜59歳:1.3%
- 60〜69歳:3.6%
- 70〜79歳:8.0%
- 80歳以上:14.8%
持病関連〜新型コロナウイルスによる致死率
- 高血圧:6.0%
- 糖尿病:7.3%
- 循環器疾患:10.5%
- 慢性呼吸器疾患:6.3%
※中国疾病予防コントロールセンターの公表データに基づく
どうやって人から人にうつるの?
人に感染しやすく変化した新型コロナウイルスが、唾(つば)やくしゃみ、咳(せき)などの飛沫を経由して移ると考えられています
感染リスクを減らすには
- こまめな手洗いが効果的
- 可能な限り人混みを避ける
- 他人にうつさないために、咳が出る場合は、マスクを装着
感染するとどんな症状になる?
発熱、せき、全身の強い倦怠感などが1週間前後続きます。肺炎や息苦しさがでることも。
重症化しやすい人は?
- 高齢者
- 糖尿病や心臓病などの持病を持っている人
- 病気で入院しているなど免疫が弱っている人
重症化しやすい人が家庭にいる場合の対応は
玄関先にアルコールを置いて帰宅時の手指衛生の徹底を(アルコールがなければおしぼりでも)
なぜ食料品備蓄が必要か
新型コロナウイルスへの感染を避けるためには、感染者との接点を極力減らすため、不要不急の外出をしないことが重要です。
また、急激な感染拡大時などは、食料品の需要が一時的に集中して思うように手に入らないおそれもあります。
※最近もトイレットペーパーをはじめとした紙製品が品不足になったのは記憶に新しいところですね。
このページなどを参考に、計画的に食料品の備蓄に取り組みましょう。
新型コロナウイルスに備えるための留意点
新型コロナウイルスの流行は数ヶ月間程度に及ぶと考えられています。
この間、食料品を買う機会はあると考えられますが、できる限り長期間分、最低でも2週間分の食料品を備蓄することが大切です。
一方で、地震災害とは違い、新型コロナウイルスが発生(流行)しても電気、ガス、水道といったライフラインを確保するよう対策が進められているので通常は熱源や水を使った調理が可能と考えられます。
ただし、政府の想定では「保守・運用の従業員不足により地域的・一時的に停電等が生じるおそれ」があることも指摘しています。
そのため、ある程度の期間の停電等に対処する方策についても合わせて考えておく必要があります。
食料品備蓄リスト
食料品備蓄リストは、家族4人(両親、男の子、女の子の場合)が2週間生活するのに必要な食料品の一例です。
このリストを目安に、ご家庭ごとに工夫して食料品の備蓄に取り組んでください。
このリストでは、2週間分の備蓄例を紹介していますが、できるだけ長期間分を蓄えておくようにしてください。
主食
米(もち・無菌包装米飯を含めても可) | 少なくとも10kg | 参考:お米5kg 2000〜3000円 |
---|---|---|
その他主食食品(うどん、そば、パスタ、シリアル類等) | 400g入り6袋 | 参考:うどん400g 300〜500円 参考:パスタ400g 300〜500円 |
その他主食食品(中華麺、インスタント麺、パン等) | 16食 |
主菜・副菜
野菜類(玉ねぎ、じゃがいも、ごぼう、さつまいも等) | 各1~2kg | |
---|---|---|
豆類(あずき、大豆等) | 適宜 | |
卵 | 10個 | |
缶詰(野菜・きのこ類:コーン、トマト、たけのこ、マッシュルーム等) | 20缶 | 参考:缶詰 100〜300円 |
缶詰(魚介類、肉類) | 30缶 | |
レトルト食品(カレー、パスタソース、ハンバー等) | 30食 | 参考:レトルトカレー 100〜200円 |
冷凍食品(市販品の他、家庭で冷凍した魚介、肉、野菜、料理等を含む) | 500g入り換算10袋 | 参考:冷凍食品 100〜500円 |
乾燥食品(切り干し大根、しいたけ、高野豆腐、ひじき、わかめ、こんぶ等) | 各2袋 | 参考:切り干し大根 60g 100〜200円 |
汁物
スープ類(みそ汁、わかめスープ、コーンポタージュ等) | 12食 | 参考:レトルト味噌汁 10食分 100〜300参考: |
---|
乳製品
乳製品(チーズ、ヨーグルト、スキムミルク等) | 各1~2箱 | 参考:6Pチーズ 300〜400円 |
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果物
缶詰(果物類:もも、みかん、パイナップル、みつ豆等) | 10缶 | 参考:缶詰 みかん 190g 100〜200円 |
---|
調味料・嗜好品・その他
調味料(砂糖、塩、みそ、しょうゆ、食用油) | 1kgあるいは1L | 参考:砂糖 1kg 200〜300円 |
---|---|---|
調味料(酢、だしの素、コンソメ、バター等) | 適宜 | |
菓子類 | 適宜 | |
嗜好飲料(緑茶、コーヒー、紅茶、ココア等) | 適宜 | |
その他(ふりかけ、のり佃煮、ジャム、マーガリン、はちみ等) | 適宜 |
※乳幼児、高齢者、病人等で育児用調製粉乳(粉ミルク)、医療用食品等特別な食料品が必要となる場合は別途準備してください。
備蓄の取組み方
「お米」を中心とした備えをしましょう。
お米は保存性の高い食品です。
また、栄養的にもエネルギーの供給源となり、調理のしやすさ・多彩さ、費用、保存スペースのどれをとっても優れていますので、備蓄の柱としましょう。
備蓄には、食味・風味を維持するために日光のあたる場所を避け、涼しいところで保管します。
より長期間用の備蓄にもお米を多めに買い置くことで、的確かつ簡便に対応できます。
さらに、普段からごはん食中心の食生活を心がけ、消費量を高めておけば食味・風味の維持と買い置き量の確保を両立させることができます。
野菜の備えもしましょう。
野菜はビタミン・ミネラルの補充ができるだけでなく、食卓を色彩豊かなものにすることができる食品です。
じゃがいも、玉ねぎ、かぼちゃなど、比較的日持ちする野菜も普段から多めに買っておきましょう。
冷凍や冷蔵で保管したゆで野菜や調理済みの料理、市販の冷凍食品も野菜の備えの大きな要素となります。
冷蔵庫・冷凍庫の容量と相談しながら野菜や肉、魚を上手に備えましょう。
野菜の保存方法
野菜は種類によって適した保存方法が異なります。
何でも冷蔵庫に入れるのではなく、それぞれに適した環境で保存することで長持ちさせることができます。
じゃがいも・たまねぎ
気温が高い夏場以外は、新聞紙に包んで風通しのよい冷暗所で保存します。
じゃがいもは一緒にリンゴを入れておくとより長持ちします。
さつまいも
低温に弱いので、新聞紙に包んで常温で保存します。
かぼちゃ
まるごと保存する場合は、冷暗所で保存します。
カットしたら、種とワタを取り除き、ラップで包んで冷蔵庫に入れて保存します。
ごぼう
泥がついたものは新聞紙で包んで冷暗所で保存します。
洗った場合はポリ袋に入れて冷蔵庫に入れて保存します。
ほうれん草や小松菜などのいわゆる青菜野菜は、さっとゆでて適当な大きさに切り、かたくしぼって小分けにしてラップで包み、トレイに乗せて冷凍したあと密閉容器に入れて保存すると、約2週間(目安)保存できます。
にんじん(せん切り)やねぎ(小口切り)についても冷凍しておくと、料理の必要に応じて使用でき、便利です。
バラエティーに富んだ食事づくりを心がけましょう。
お米はちょっとした工夫でいろいろな食べ方ができ、飽きにくいですが、普段の食生活とあまりに違う状況も望ましくありません。
バラエティーに富んだ食事にするために、加工食品も適宜活用しましょう。
加工食品にはそれ自体に様々な食品が用いられていますし、家庭の味付けとは少し違った味付けを楽しめます。
お米を補う形で保存性のよい乾めん(パスタ、うどん、そば、インスタント麺等)を用意し、主菜や副菜とするための保存性のよい缶詰、レトルト食品、冷凍食品なども上手に取り合わせて備えるようにしましょう。
調味料も忘れずに備えておきましょう。
一般的に、調味料は賞味期限が長いものが多く、開封しなければ品質も大きく損なわれません。
砂糖、塩、みそ、しょうゆ、食用油などは、常に1瓶・1袋多めに買っておきましょう。
備蓄できる食料品は普段から多めに購入し常に「買い置き」を
缶詰や防災用の保存食ばかりを大量に購入する方法も一つの考え方ですが、費用がかさんだり、食事が単調になりがちです。
まずは、お米など、通常購入している保存性のよい食料品を少し多めに「買い置き」をし、その後、賞味期限などを考えながら計画的に消費し、消費した分を新たに買い足すようにするだけで、かなりの備蓄ができます。
買い足しながら消費することが難しいご家庭では、適宜、缶詰などの長期間の保存に適した食品の割合を高めるとよいでしょう。
お米の買い置き
10kg程度の買い置きで、4人家族が 2週間に必要とするエネルギーのおおよそ1/3を供給することができます。
5kg入りのお米を3袋買い、1袋目がなくなりかけたら新しい袋を買い足せば、常に2袋(10kg)を手元に確保することができます。
チェックリストを作りましょう。
ご家庭にあった備蓄内容が決まったら、いつの間にか消費してしまっていることがないよう、チェックリストを作って定期的に確認しましょう。
この記事の最後に備蓄食料品チェックリストを掲載しているので、ぜひ参考にしてみてください。
電気、ガス、水道の供給が停止した場合への備えについて
新型コロナウイルスが大流行した場合には、電気やガスも地域的・一時的に供給が滞ることも考えておく必要があります。
水と火が確保できれば、防災用の特別な食料品でなくとも、一般のカップ麺やレトルト食品で十分対応できます。
調理したあとの洗い物用の水までは確保できませんが、非常時には湯煎だけで十分です。
電気、ガス、水道が使えない場合でもすぐに食べることができるものとして、乾パンを備えておくと重宝します。
飲料水は、1日1人あたり3リットルが目安となります。4人家族では12リットル。
2リットルペットボトル6本入りの段ボール箱1箱が1日分の目安です。
3日分であれば、3箱あれば安心です。
ペットボトル入りの水の賞味期限は2年程度ですので、普段から消費し、買い足しておけばよいでしょう。
火元は、カセットコンロ用のボンベが役に立ちます。
1日3食分の調理用としてボンベ2本、3日分なら6本あると安心です。
備蓄をはじめるためのワンポイントアドバイス
備蓄をしていない人の中には「備蓄のことまで気がまわらない」という声が多いようです。
「食料品備蓄を進める上で、障害と感じることは何ですか。」という問いに対して、多く挙げられた声を参考に、ワンポイントアドバイスを提供します。
備蓄なんて面倒
多めに買い入れて、消費した分を買い足していくだけなので簡単です。
うちには備蓄するスペースなどありません!
玄関や階段の下などにスペースがないか、もう一度チェックしてみて下さい。
意外と気付いていない有効スペースがあるものです。
また、冷蔵庫への収納もちょっと工夫するだけで、ぐんと入る量が変わります。
備蓄に回すお金がないんです
お米を中心に少し時間をかけて備蓄していくとお財布への影響も小さくすみます。
チェックリストできちんと管理すれば、無駄使いも減り、むしろ経済的!レトルト食品や冷凍食品の代わりに普段少し多めに作った料理を冷凍保存しておくのも一案です。
備蓄食料品チェックリスト
このチェックリストは、家族4人(両親、男の子、女の子の場合)が2週間生活するのに必要な食料品の一例です。
このチェックリストを目安に、ご家庭ごとに工夫して食料品の備蓄に取り組んでみましょう。
※このリストでは、2週間分の備蓄例を紹介していますが、できるだけ長期間分を蓄えておくようにしてください。