新しい年をお祝いする意味を込めて贈るお年玉。
いくらぐらいの現金を包めば良いのでしょうか?
この記事ではお年玉の相場と目安を年齢ごとに紹介します。
また、ポチ袋のマナー、目上の方や喪中の方への礼節をファイナンシャルプランナーが解説します。ぜひ参考にしてくださいね。
この記事でわかること
- お年玉の相場と目安
- 目上の人のお子様にお年玉を贈る際のマナー
- ポチ袋のマナー
- 喪中の方のお子様にお年玉を贈る際のマナー
この記事があなたのお役に立てば幸いです。
お年玉の由来
歳神(としがみ)様にお供えしたものを、目上の者が目下の者に分け与えたのがはじまりといわれています。
とくに、歳神様が依りつく鏡もちを分け与えて食べさせ「御歳魂(おとしだま)」としたことから、やがて金品を贈る際にも用いられるようになりました。
コラム
歳神(としがみ)様は日本神話、神道の神様で、毎年正月に各家にやってくる来訪神です。
地方によってはお歳徳(とんど)さん、正月様、恵方神、大年神(大歳神)、年殿、トシドン、年爺さん、若年さんなどとも呼ばれています。
現在でも残る正月の飾り物は、元々歳神様を迎えるためのもの。

門松は歳神様が来訪するための依代(よりしろ)で、鏡餅は歳神様への供え物なのです。
参考:ウィキペディア(日本語版) https://ja.wikipedia.org/wiki/年神
お年玉は、親戚や親しい人の子供に贈る
お年玉は、松の内の7日(15日まででも)のあいだに年始回りなどで会った親戚の子供たちや、ごく親しい間柄の人の子供に贈ります。
急な場合でポチ袋などの用意がないときも、相手が子供だからと言ってはだかで現金を贈るのはマナー違反です。

お正月までにポチ袋を多めに用意しておきましょう。
ココに注意
お年玉はポチ袋に入れて渡す。ハダカで現金を渡すのはNG
目上の人のお子さまには表書きを変えて贈る
年始回りの際に会社のオーナーや上司など目上の人のお子さまに「 お年玉 」として現金を渡すのは失礼に当たります。
お年玉は、もともと目上の人から目下の人に贈られる習慣があったからです。
その場合は現金でなく、図書カードや文具券などを、小型の祝儀袋に入れて贈るとよいでしょう。

一方、両親や祖父母に現金を贈るのは問題ありません。
目上の人のお子さまや両親などに贈る場合、表書きは「 お年玉 」ではなく「 御年賀 」「 御年始 」「 御慶 」とします。

もし、目下の人からお年玉をいただいても、お返しは不要です。
ココに注意
目上のお子様に現金を贈るのは失礼。図書カードやギフトカードなどを贈りましょう
お年玉の相場と目安〜年齢に応じた金額を贈る〜
子供の年齢によってお年玉の金額は異なります。
下の表を参考に、親戚や親しい友人などのあいだでルールを決めて贈り合うのがよいでしょう。
年齢 | お年玉の相場 |
---|---|
0~2歳(乳幼児) | 千円 |
3歳~6歳(未就学児) | |
6歳~9歳(小学校低学年) | 3千円 |
9歳~12歳(小学校高学年) | |
12歳~15歳(中学生) | 5千円 |
15歳~18歳(高校生) | 5千 〜 1万円 |
18歳~22歳(大学生) | 1万円 |
また、おこづかいが必要ない小さな子供の場合は、おもちゃや絵本などを贈ってもよいでしょう。
その場合、ごく親しい間柄ならリボンをつけた普通のギフトラッピングにします。
ポチ袋のマナー
お年玉を差し上げる際のマナーを解説します。
親しき仲にも礼儀あり。
大人の礼節で気持ちよくお年玉を受け取っていただきましょう。
ポチ袋の表面には渡す相手の名前を書く
ポチ袋の表面には渡す相手のお名前を書きます。
絶対にやってはいけないのは、お名前を間違えること。
難しい漢字のお名前もありますよね。
自信がなければ事前に確認しておきましょう。
裏面には自分の名前を書く
ポチ袋の裏面には、自分の名前を書きます。
名前を書く場所は、一般的に裏面の左下。
楷書で分かりやすく書きましょう。
お年玉をいただいたお子さまの親権者は、後でお礼やお返しをする必要があります。
誰にいくらいただいたのかを記録しておきたいので、自分の名前を書き忘れないようにご注意ください。
お金の入れ方
お札は、肖像のあるほうが表面となります。

ポチ袋に入れるときはオモテ面を内側にし三つ折りで入れます。
取り出して広げた際に表面が上を向いている状態にしましょう。
複数枚のお札を入れる場合は、1枚ずつではなくまとめて三つ折りにしてポチ袋に入れます。
お札のマナー
お年玉は新年のお祝いとしてお渡しするもの。
したがって、お年玉として贈るお札はなるべく新しいものを準備しておきましょう。
もしどうしても準備する時間がなかったときは、お札をアイロンがけしたりするとシワが取れてきれいになりますよ。
縁起の悪い数字を避ける
一般的に「 死 」をイメージさせる「 4 」や「 苦 」を連想させる「 9 」などは、縁起の悪い数字とされています。
最近は気にしない人も多くなりましたが、新年のお祝いとして贈るお年玉にわざわざ「 4 」や「 9 」のつく金額をお渡しする必要はありませんよね。
度を超えた金額をお渡ししない
もしあなたがとてもお金持ちだったとしても、お年玉の目安や相場を超えた高額の現金を贈るのは避けましょう。
お年玉をいただいた親権者が困ってしまいます。
何事も過ぎたるは及ばざるがごとしなのです。
お相手が喪中のときは、どうする?
喪中には結婚式への出席や神社への参拝など晴れがましい場所へ出ることを極力控えます。
ただし、最近は正月の挨拶を控えたり年賀状のやりとりを遠慮したりする程度になってきています。
本来なら喪中のお相手に新年のお祝いとしてお年玉を贈るのは失礼にあたるように思われます。
しかし、子供にとってお年玉は一年に1度のビックイベント。
子供の楽しみを奪うのもかわいそうですよね。
そこで、最近はお年玉という文字が表記されていないポチ袋を使うなど配慮してお渡しすることが多いようです。
まとめ
まとめ
- お年玉の目安は、「小学生は3千円」「中学生は5千円」「高校生は5千〜1万円」
- 目上の方のお子様にお年玉をお渡しするときは、「図書カードやギフトカード」にする。現金は失礼
- 親や祖父母にお年玉を渡すのは問題なし
- 喪中の方には、「お年玉」と書かれていないポチ袋で
- お札はきれいなものを
- 4や9は縁起が悪いとされているのでNG
お年玉についてその由来から金額の相場や目安、上司の方や喪中の方へのマナー、ポチ袋のマナーについて解説いたしました。
繰り返しになりますが、お年玉は新年のお祝いとしての意味があります。
頂くときも贈る時も嬉しい気持ちになるように、マナーや礼節を守っていきたいですね。